市民の視線に立った専門家を育成しよう

昨日の6月20日で、阿部市長が退任しました。
同時に大橋副市長と鈴木収入役も退任し、名実共に阿部市政が終わりました。
本日から佐藤市政が始まるわけですが、あいにく土日は役所の業務が休みのため、
佐藤市長の初登庁は、23日(月)になります。

昨日の新聞各紙には、鹿沼市議会の政治倫理審査会に、「密会」の当事者のひとりで、
かつ仲介をしたとされる新井喜久雄元県議会議長が参考人として呼ばれたというニュースが
掲載されていました。
新井氏は、「一市民と市長が話し合っただけ」「早いうちに火を消すことが必要」
などと証言し、正当性を訴えたといいます。
審査会への参考人招致は、これが最後になるようで、今月中には結論がまとまりそうです。
「密会」問題と、政治倫理審査会の動き、そして市議会の混乱については、
後日別に記事を書きたいと思います。

今回は、「鹿沼のダム」サイトの最新記事「専門家を育てることはいいことか」で、
投げかけられたテーマについて、考察してみたいと思います。

上記記事は、当サイトの以前の記事「市役所の人事を考える」の内容への批判記事として書かれています。
同記事で私は、職務内容に関係なく、機械的に数年で定期異動させる市役所の人事に対し、
そうした人事を繰り返していたのでは、
業務のスキルを高めることができず、マニュアル行政に陥りやすいうえ、
時代の変化等に対応できないのでは、と不安を訴え、
専門性を備えたプロの行政マンを育成するシステムを導入しては、と提案しました。

これに対し、「鹿沼のダム」の管理人さんは、
 ・国のような縦割り行政になり、市民の利益にならない。
 ・ダム開発現場では、専門家が数字のマジックを駆使して住民を欺いてきた。
 ・専門家は私利私欲のために専門的知識を使うことが多い。
 ・霞ヶ関のキャリア官僚は、専門的知識は持っていても、国民の利益など眼中に無い。
と、公務員が専門的になることを批判し、次のように結論を述べています。

「市の職員に必要なのは、専門的知識ではなく、住民の利益を考える気持ちと科学的な考え方ではないでしょうか」
「職員には、専門的な知識よりも、素人の感覚や市民の視点が大事だと思います。川を塞き止めてダムを建設し水をためれば、今回の宮城岩手内陸地震のような大地震が起きたときに大惨事になるのではないかという素人感覚が必要だと思います。職員がダムの専門家になったら、「大地震に絶えられる強度を持たせたダムを造れば大丈夫だ。」と言い、想定外の大地震が起きたときには「不可抗力だから仕方がない」とあっさり言うのでしょうね。」

市の職員にとって「住民の利益を考える気持ちと科学的な考え方」が必要であることは、
まったくそのとおりだと思います。
そして、「素人の感覚や市民の視点が必要」なことも、言うまでも無いでしょう。
私が当ブログで何度も主張してきた「開かれた市政」を実現するためにも、
これらの事は絶対に必要な条件だと思います。
しかし、そのことと「公務員がプロ化する」ことは矛盾するのでしょうか?

「公務員が専門的なスキルを挙げていくと、必ず腐敗し、市民の利益を考えなくなる」
というのならば、仕方ないですが、そんなことは無いでしょう。
専門的なスキルを積み、かつ市民の利益を考え、素人の視点を失わない公務員が、
最も望ましいことには、異議は無いと思います。
ならば、それらが両立できるような人事体制を考えるべきではないでしょうか?

霞ヶ関の官僚制度が腐敗するのは、政・財・官の「鉄の三角形」が作られ、
その中で作られた利権が食い物にされてきたからです。
鹿沼市がその轍を踏まないためには、利権を生み出さないシステム作りと
常に市民の目線で行政を行う人材育成について、本気で考えるべきでしょう。
私は、その方策として、市民に対する情報の徹底した公開が鍵だと思います。
政策の形成段階から全ての情報を公開し、
政策形成過程にも市民参加を徹底することです。
また、上に対してもモノを申せるような開かれた職場環境や、
市民による監視システムも必要でしょう。

「鹿沼のダム」の管理人さんは、ダム反対運動の中で御用学者や官僚と戦いながら
「専門家を育てるのはいいこととは限らない」という信念を持たれたのだと思います。
科学は時に権力に利用され、住民を苦しめることも多々あります。
権力の手先になって「活躍」する御用学者も多いでしょう。
しかし、だからといって、市民のために活動する専門家がいないわけではありません。
原発の危険性について警鐘を鳴らし続け、市民運動に取り組まれた高木仁三郎さん、
秩父の自由民権運動を市民と共に研究し、民衆の視点からの歴史学を提唱された色川大吉さん、
鹿沼にゆかりの宇井純さんも、そんな研究者でした。
ダム問題や自然保護に取り組まれている藤原信先生も、その一人でしょう。
「鹿沼のダム」管理人さんも、野鳥の会の協力は評価されています。
これからの行政は、権力者にとって都合の良いことを述べてくれる「御用学者」を重宝するのではなく、
市民の視点で誠実に研究し、提言するような研究者と提携し、
市民のために何ができるのかを、考えていくべきでしょう。

「鹿沼のダム」の管理人さんも、どうすればそのような組織が作れるのか、
一緒に考えていきませんか?
皆さんのご意見もお待ちしています。

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by 佐渡ケ島  at 15:38 |  開かれた市政 |  comment (3)  |  trackback (0)  |  page top ↑

「自治基本条例」に注目!

ブログランキングの「地域情報・関東」分野で、ついに1位になってしまいました。
皆様のご支援のおかげと、感謝申し上げます。
さて、選挙告示が間近となり、新聞にも選挙情勢が掲載されるようになりました。
5月10日の「毎日新聞」に続いて、昨日および本日の「下野新聞」にも
「激戦 鹿沼市長選 市民10万人の選択」と題された記事が、連載されています。
内容は、このブログですでにお知らせしたようなことをまとめたものなで、
特に新しい情報は見当たりませんでしたが、阿部市長陣営が、
佐藤氏陣営の公約にあわせるように、政策を変化させており、
このことで、争点が見えにくくなっていることを紹介しているのは、
昨日の当ブログ記事と同じ見方をしています。
前回記事で危惧したような情勢は、やはり広まっているようです。
今後は、政策の違いを、いかにわかりやすく広めていくかが、鍵でしょう。
なお、JR新駅設置事業の総工費が、44億円と紹介されています。

さて、今回の記事ですが、以前紹介した佐藤氏の「マニフェスト」に掲載されている
「自治基本条例」について、ご紹介します。
これは、マニフェストの2番目に、以下のように掲げられています。

 公共サービスの安定を図ります 
  公平で公正な行政サービスを市民や議会の皆さんと話し合い、
  質の高い安定した公共サービスを「自治基本条例」として定めます。
  安心で安全な市民生活の制度を築いていきます。

「自治基本条例」とはいったいなんでしょうか?
Wikipediaで検索すると、次のように説明されています。

 自治基本条例(じちきほんじょうれい)は、住民自治に基づく自治体運営の基本原則を定めた条例である。自治体の憲法とも言われ、近年制定を目指す自治体が増えている。
  意義
自治基本条例は、地域課題への対応やまちづくりを誰がどんな役割を担い、どのような方法で決めていくのかを文章化したもので、自治体の仕組みの基本ルールを定めた条例である。多くの自治体では、情報の共有や市民参加・協働などの自治の基本原則、自治を担う市民、首長・行政等のそれぞれの役割と責任、情報公開、計画・審議会等への市民参加や住民投票など自治を推進する制度について定めている。2001年(平成13年)4月1日に施行された北海道ニセコ町の「ニセコ町まちづくり基本条例」が最初と言われている。その後制定する自治体が急速に増えており、現在もなお制定に向けて検討を行っている自治体が多い。

北海道のニセコ町といえば、人口5千人弱の小自治体ながら、
住民参加を基本とした先進的な政策を、次々に打ち出したことで注目されている自治体です。
この条例を制定した当時の町長は、その後衆議院議員に転進しています。
そこで、ニセコ町のHPを見てみると、全国初の住民基本条例である
「まちづくり基本条例」について、詳しく紹介されていました。
分かりやすく説明したありますので、かいつまんでご紹介します。

まず、条例全般の考え方ですが
この条例は、住民の権利保護と、そのための制度保障など、
自治の実現のための基本となる条例であるということで、
町の最高法規として自治体の憲法のような役割を果たします。
(鹿沼市にもありますが)市民憲章のような理念だけを規定したものではなく、
まちづくりの理念と制度の両面を規定しています。
そして、「情報共有」と「住民参加」を二大原則とし、
まちづくりの主役は住民であるという住民自治の原則に立って、
行政の役割を明確に規定し、住民自治を将来にわたって保障しています。
さらに、一度制定すれば「終わり」ということはなく、
時代や社会経済の変化にあわせて最低4年に1回は見直されます。
また、条例によって住民を縛ったり、罰したりすることはありません。
住民の実践によって、条例の実効性を保つという考えに基づいているからです。

具体的には、次のような内容を含んでいます。

○情報共有の原則(第2条)
 「まちづくりは、自らが考え行動するという自治の理念を実現するため、
 わたしたち町民がまちづくりに関する情報を共有することを基本に進めなければならない。
当ブログでも、情報公開の必要性については、何度も訴えてきましたが、
情報の「共有」という考え方は、刺激的でした。
役所が「公開」するのではなく、行政情報は、もともと住民と共有するものである、
という考え方は、一歩すすんだものを感じます。
この考え方ならば、行政情報の公開も、政策決定過程の公開も、
必然的に導き出されると思います。
以下、第3条(情報への権利)〜第9条(個人情報の保護)にかけて、その原則が定められています。

○まちづくりに参加する権利(第10条)
 「私たち町民は、まちづくりの主体であり、まちづくりに参加する権利を有する。」
まちづくりへの参加を、住民の責務ではなく権利としていることが重要です。
一律な参加の強制や、参加の程度への差別を禁じています。
また、12条では「自らの発言と行動に責任を持たなければならない」とし、
無責任な発言の排除も規定しています。

○議会の責務(第18条)
 「議会は、議決機関としての責任を常に自覚し、将来に向けたまちづくりの展望をもって
 活動しなければならない」
議会の責務として、将来に向けた展望をもった広い視野に基づく活動が求められています。
また、同3項では、「主権者たる町民に議会における意思決定の内容及びその経過を説明する責務を有する」
と規定し、議会活動への情報公開(共有)を求めています。

○町長の宣誓(第26条)
 「町長は、就任に当たっては、その地位が町民の信託によるものであることを
 深く認識し、日本国憲法により保障された地方自治権の一層の拡充と
 この条例の理念の実現のため、公正かつ誠実に職務を執行することを
 宣誓しなければならない」
これを宣誓することで、条例に反するような町政を行えば、リコールの対象となります。
また、副町長、教育長等の特別職も就任時に宣誓が求められます。

○まちづくりの専門スタッフ(第27条2項)
 「町職員は、まちづくりの専門スタッフとして、誠実かつ効率的に職務を執行するとともに、
 まちづくりにおける町民相互の連携が常に図られるよう努めなければならない。」
これは、特定の分野に特化したスタッフという意味ではなく、まちづくりそのものを恒常的な
仕事としている「まちづくりのプロ」という意味です。むしろ「専門家」は町民の中におり、
町の職員は、そうした力を借りる努力も怠ってはならない、としています。

このほかにも、審議会への住民参加、意見・要望・苦情等への応答義務、計画過程等への参加、
まちづくりの評価の実践、町民投票の実施などがうたわれています。

う〜ん、うなりましたね、これは。
こうした自治基本条例を制定する自治体は、全国に広がっているようですが、
栃木県内ではまだ1箇所(大平町)のみのようです。
(南河内町も制定しましたが、合併により失効しました)
当ブログの過去記事「開かれた市政の実態」で批判し、
「開かれた市政を作るには」で提案したような理念が、
ほとんど盛り込まれているではありませんか。

こうした方向性で、鹿沼における自治基本条例の制定を
佐藤氏が考えているのであれば、大いに期待できると思います。
市長選挙の政策として、もっと前面に打ち出して良い内容です。
ぜひ、当選の暁には、条例制定を実現してほしいと思います。



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by 佐渡ケ島  at 12:45 |  開かれた市政 |  comment (1)  |  trackback (0)  |  page top ↑

市役所の人事を考える

今日も好天で、良い連休日和になりました。
気持ちが良いので、外で庭仕事などをしていると、
「市民の勇気で鹿沼を変える会」の宣伝カーが、近くを通りました。
連休中でも、選挙の前哨戦はしっかり続いているようでした。

さて、前回までに「私が佐藤氏を支持する理由」を、3回に分けて書きました。
全体のまとめや、これまでに触れていなかった点などは、今後早めに書きたいと思います。
ということで、今回は、「支持する理由」で予告した
「10.市役所職員を、プロの専門集団として育成し、地方分権時代に対応できる力をつけること。」
について考えてみたいと思います。

現在、鹿沼市では800人を超える市職員が働いています。
この数が多いか、少ないか?色々な意見があると思いますが、
一般的に日本の自治体では、市民100人に1人程度の職員が必要、と言われていますので、
私はこの数が多すぎる、とは思いません。
しかし、昨今は国も地方自治体も借金を抱え、行政改革の名の元に
人件費削減のために職員数を減らすことが叫ばれていますが、
私は、これからの自治体に必要なのは、
職員の数を減らすことよりも、職員の資質を上げることが重要だと思います。

誤解していただきたくないのですが、
私は別に、今の鹿沼市の職員の方々の資質が低い、と言っているわけではありません。
ただ、今の鹿沼市の(というより、全国の自治体のほとんどが、そうだと思いますが)
人事のあり方を、見直すべきではないか、と言いたいのです。
それはつまり、こういうことです。

市役所の仕事とひと口に言っても、その内容は実に多岐に渡っています。
現在の鹿沼市役所の組織は、鹿沼市HPの「組織図」によると、
・秘書室
・企画部
・総務部
・市民生活部
・保健福祉部
・経済部
・環境対策部
・都市建設部
・水道部
・出納室
・議会事務局
・選挙管理員会事務局
・監査委員事務局
・教育委員会事務局
・農業委員会事務局
・消防
に分かれているようです。
このうち、秘書室、出納室、議会事務局、選管・監査事務局、農業委員会事務局は
少人数の部署ですので、大きな部署としては、企画部〜水道部の8部と
教育委員会事務局、消防の10ヶ所ということになります。
また、便宜上、同じ部に分類されていても、仕事の内容が大きく違っている場合もあり、
(例えば、税務と総務。下水道とゴミ対策など)
実に多岐に渡る業務を抱えていることが分かります。

ところで、これだけ多岐に渡る業務をこなしている市役所職員の方々ですが、
それぞれの専門分野に秀でた方が揃っている…と、私も以前は思っていました。
例えば、福祉の窓口に行けば、福祉の専門学部を出た人が、福祉一筋で業務を続け、
「福祉のことなら何でも聴いてください」、といった人ばかりだと思っていたのです。
ところが、それは大きな間違いでした。
市役所の人に事情をうかがったところ、
実際は人事異動が頻繁に行われるため、
一つの部署には3年から5年程度しか在籍しないのが通例で、
たまに長い人でも、10年を超えることは、まれだと言います。
しかも、たとえば同じ福祉なら福祉、環境なら環境の中で異動するのではなく、
全く違う仕事の部署にでも、平気で異動するそうです。
たとえば、3月まで税務の仕事をしていた人が、4月から福祉の窓口に来たり、
建設の仕事をしていた人が、次は市民課の窓口にいたりするのだそうです。
これには正直、びっくりしました。
このことを聞いてから、私は4月はじめには、市役所に行かないようにしています。
異動してきたばかりの人に対応されては、たまりませんからね。

こういう人事をすることは、役所内部では「常識」のようですが、
一般市民の目から見ると、けっこう驚きです。そう思いませんか?
市民の目から見ると、市役所職員というのは行政のプロです。
その部署にいる職員は、その分野に精通していると考えて当然です。
ところが、必ずしもそうなっていない。
大人数の職場なら、経験の比較的長い職員が後輩を指導したり、
仕事をフォローできるでしょうが、
数人しかいない職場の諸君が、数年おきにころころと変わっているのでは、
仕事のスキルをどうやって上げられるのか、はなはだ疑問です。

どうしてこういう人事をするのでしょうか?
市役所の人に、その辺をうかがうと、
「ISOの導入でマニュアルをきちんと作っているので、問題は無い」と、言います。
また、昇任や昇格の事を考えると、同じ職場に長くいると、
人事が停滞するので、仕方ないのだ、とも言います。
でも、マニュアルさえあれば、誰でもできるようなレベルの仕事ばかりなら、
別に公務員でなくても良いのでは?という気もします。
しかし、もう少し話を聞いてみると、必ずしもそういうことではないようです。
 「異動してきて最初の年は、そこの仕事を覚えるだけで精一杯、
 2年目でようやく自分で仕事を回せるようになり、
 3年目になると、ようやく仕事を改善しようとか、不要な仕事はこれだ、
 とか、考えることができるようになる。
 そして、4年目以降は仕事の改善ができるようになり、1人立ちしたことになる。
 でも、3年くらいで異動になったら、また次の部署で一からやり直し。
 スキルを上げろといっても、無理だよね」
という声が聞こえてきます。これでよいのでしょうか?

これに対して、国家公務員や民間企業では、
基本的に全く分野の違う部署に異動することはありません。
たとえば建設会社の社員が、営業職から現場に異動したとしても、
同じ建設分野であることには変わりありません。
また、国土交通省の職員が、文部科学省に異動する、ということもありません。
ですから彼らは、同じ専門分野の中で、スキルを上げていくことができます。
でも、市役所では、それができないような人事を行っているのです。
これでは、いつになっても市役所は、国や企業から低く見られてしまうでしょうし、
なにより、これからの時代の激変に対応できるのでしょうか。
とても心配になります。

そこで、提案です。
市役所でも、その道の「プロ」と呼べる職員を育成する人事システムを
導入する時期ではないでしょうか?

といっても、市役所は国や大企業に比べれば小さな組織ですかtら、
同じ部署だけに所属させていては、確かに人事が停滞するでしょう。
でも、鹿沼市だけでも800人以上の組織ですから、
組織を大きく8つくらいの分野に分け、
それぞれの分野の中でのみ異動させるような人事を行っては、いかがでしょうか。
分け方は、たとえば
・総務部門
・市民生活部門
・福祉・保健部門
・産業経済部門
・建設・水道部門
・環境部門
・教育部門
・消防部門
といった感じにします。
このうち消防部門は元々別組織でしたから、現状で良いでしょう。

そして、こうした人事体制への切り替えですが、
すでに在職している職員に対しては、その適正と希望をもとに、上記部門に振り分け、
今後は、基本的にその部門内での異動のみとします。
これから採用する職員に関しては、できるだけ各専門分野を専攻した学生を採用し、
その分野の専門家として育成していきます。
この人事管理を継続することで、市役所職員は基本的にすべてその道の「プロ」として育成され、
国や企業とも対等に渡り合え、市民の専門的な要望に対しても、
常に的確に対応できるようになるはずです。
職員の仕事に対する意欲も、引き出せると思います。
そしてなによりも、こうした人事管理を全国に先駆けて導入することで、
鹿沼市が、時代の激変に対応できる力をつけることができると思います。

大胆な提案かもしれませんが、いかがでしょうか?
皆さんのご意見もお待ちしています。


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by 佐渡ケ島  at 18:24 |  開かれた市政 |  comment (1)  |  trackback (0)  |  page top ↑

開かれた市政を作るには

公私とも超多忙になり、ずっと記事を更新できませんでした。
その間も訪れていただいた方々にお詫び申し上げます。
また、たくさんのコメントをいただきましたが、
お返事を全く書くことができませんでした。
たいへん申し訳ございませんでした。
特に、「ヤマト」様には、多くのコメントをいただき、感謝申し上げます。
佐藤氏を支持されていらっしゃるということで
佐藤氏の「公約」(でよろしいんですよね?)を紹介いただいています。

さて、記事を更新できない間にも、いろいろ動きがあったようです。
「ヤマト」さんがコメントで紹介いただいているので、繰り返しになりますが、
市長に続いて小松議長が釈明会見を行ったり、
自民党と公明党が、阿部市長の推薦を取り消すなどの動きがありました。
そんな中、昨日は阿部市長が、選挙事務所開きを行いました。
「ヤマト」さんの情報によると、県議や国会議員の姿は無かったようです。
いずれにせよ、今のところの情勢では、
阿部市長と佐藤県議との一騎打ちという構図に、変化は無いようです。

もっとも、明日は鹿沼市議会で、全員協議会が開催されるようですので、
そこで、今回の密会問題に対する集中質疑が行われるでしょう。
その成り行き次第では、情勢が動くかもしれません。
様子を見守りたいと思います。

さて、本日の記事は、再び政策についての提案です。
テーマは「開かれた市政をつくるためには、どうしたらよいのか?」についてです。

3月12日の記事「開かれた市政の実情」で、
私は総合計画策定や、ある学校での話を引き合いに出して、

「計画は役所内部で作り、市民の声は形だけ聞いたことにする。
市民の意見によって、計画を大きく変えるようなことは絶対にしない。
そして、計画が出来上がるまでは、いっさい外部に教えない。
今の鹿沼市の政策形成過程を一言でいうと、こういうことになるのではないでしょうか。
これのどこが「開かれた市政」なんでしょうか?
計画を作る段階から、積極的に市民に情報を公開し、
十分な議論を経て計画を作っていく。
そうした市政は、今の鹿沼市からは感じられません。」
と、批判の記事を書きました。
では、どのようにすれば、本当に「開かれた」市政運営ができるのでしょうか?

鍵は二つあると思います。
一つは、徹底した情報公開
そしてもう一つは、徹底した市民参加です。

第一の「情報公開」とは、
現状のように、開示請求があってから、しぶしぶ出すようなものではありません。
ここで言う「公開」とは、鹿沼市の持つ課題をすべてさらけ出すことが必要です。
つまり、行政の側が、積極的に情報を市民に提供することです。

例えば、「中心商店街の活性化」という課題があったとします。
通常は、まず現状を把握しようと努めるでしょう。
商業リサーチをしたり、関係者の意見を聞いたりするのは当たり前ですが、
それだけで政策を決めてしまってよいのでしょうか?
でも、従来はこうした方法で役所内部で計画が作られ、
実行されてきたのです。
これに「パブリックコメント」が行われることもありますが、
実際は形だけに終わっていることは、以前の記事で述べた通りです。

それでは、どうすればよいのか。
上記のような調査によって問題点が明らかにされたら、
その問題点そのものを、広く市民に公開するのです。
方法は、いろいろあります。
「広報かぬま」で特集を組んでも良いし、
ケーブルテレビとタイアップして番組を作っても良い。
市民向けのパンフレットを作成しても良い。
とにかく、「中心市街地には、これだけの問題点があります。」
ということをさらけ出し、その上で、市民にバトンを渡すのです。
こうした材料を与えられれば、市民の側も、
政策について積極的に考えることができます。
その上で、時間をかけて意見を集約するのです。

二番目の課題である「徹底した市民参加」が、ここで生きてきます。
まず市民からの意見の集約方法ですが、
あらゆる角度から行卯事ができます。
アンケートや世論調査などのオーソドックスな形はもちろんですが、
例えば、広報誌を活用するのも「あり」かと思います。
つまり、ある課題について、その問題点を特集したら、
次はその課題についての意見を、公募するのです。
しおして、市民から出された意見を、広報誌に掲載する。
それに対する意見もまた掲載する。
こうして一年くらいかけて、ひとつの課題について、
公開で議論していくのです。

こうして出揃った意見や問題点について、
意見をまとめていくための審議会についても、
市民参加を徹底します。
役所の作る委員会に、市民代表者を入れることは、今でも行われていますが、
これを徹底するのです。
例えば、委員会の過半数の委員を市民公募にするとか、
役所の原案が、多数決で決められないような仕組みを確立するのです。
こうして作られた原案に対するパブリックコメントも、
十分な時間をかける必要があることは、言うまでもありません。

最後に、もう一つ強調しておきたいのは、
ここで提案したような「開かれた行政」を行うためには、
役所側の意識改革が必要なのはもちろんですが、
市民の側も、役所に対して「無いものねだり」をするのではなく、
何が鹿沼市の課題なのか、
どうすればよいのか
といったことについて、常に関心を持っていることが求められます。

役所が積極的に情報を公開し、
それに対して市民一人一人が、常に問題意識を持って取り組んでいく
こうした関係を気づくことができれば、
理想的だと思うのですが。

皆さんのご意見もお待ちしています。
「政局より。政策を」
これが今、一番求められていると思います。


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by 佐渡ケ島  at 22:21 |  開かれた市政 |  comment (1)  |  trackback (0)  |  page top ↑

「開かれた市政」の実情

いつもご覧いただき、ありがとうございます。
また、拍手をいただいた方には、重ねてお礼申し上げます。
実は、アクセス数と拍手数は、結構気にしていたりします。
特に拍手数は、皆さんがどんな記事に興味をもたれているかを知る目安になります。
閑話休題を除くと、これまでに5本の記事を書きましたが、
拍手数が多かったのは
 ・JR新駅問題
 ・ジャスコ跡地問題
 ・お祭り行政批判
の3本でした。
皆さんが、鹿沼の行政のどの部分に対して
不満を持っていらっしゃるかが伺えるような気がします。
これらに比べて、昨日の子育て支援の記事については、あまり拍手をいただけませんでした。
私自身としては、結構切実な内容だったのですが…

ということで、本日の記事です。
鹿沼市の問題点いついては、まだまだ書きたいテーマはあるのですが、
問題点を掲げることだけが、このブログの目的ではありません。
次回からは、どのような鹿沼市を目指したらよいのかについて
記事を書いていきたいと思います。
ですから、今回が問題点を提示する最後になります。
テーマは、市の政策形成過程の問題です。
もっとわかりやすく言えば、
鹿沼市の政策は、どのように決められているのか、についての話です。

鹿沼市の政策が、どのように決定され、実施されているかご存知でしょうか?
市では、10年ごとに「総合計画」を策定し、その方針に基づいて行政運営をしています。
現在は、2007年(平成19年)3月に策定された
「第5次鹿沼市総合計画」(かぬまステップ・アップ・ビジョン)が、基本になっています。
この計画書は、市役所や図書館などで自由に閲覧できますし、
鹿沼市のホームページでも見ることができます。(「市政情報」のコーナーです)

10年後との計画書は、さらに前期と後期の5年間に分けられ、
それぞれの実施計画書も作られています。
計画書によると、以下のように、市政の課題を大きく5つのテーマに分類しています。
 「快適な環境都市づくり」(ごみ、下水、公園、道路、水道など)
 「活力ある産業都市づくり」(農業・商工業・観光など)
 「心豊かな健康都市づくり」(福祉、消費生活、安全、人権など)
 「磨きあう文化都市づくり」(学校教育、生涯学習、芸術文化、スポーツなど)
 「開かれた交流都市づくり」(行財政運営、情報、都市間交流など)
それぞれのテーマごとに、細かく市の政策目標が記されています。

では、この計画を、誰が作っているのでしょうか?
どんなに優秀な指導者であったとしても、これだけの質量の計画を
ひとりで作ることはできないでしょう。
最終的には市長の責任で策定したとしても、
基本となるたたき台があり、それを作成するスタッフがいるはずです。
市役所内部の情報によると、まず各部署に総合計画の原稿作成が指示され、
各部署の職員が原案を作ります。
それを事務局である企画課が集めて、事情聴取を行いながら、たたいていくそうです。
そうしてできた案を、市役所の幹部職員による本部会議で検討し、
最終的な案を作ります。
次に、その案を「総合計画審議会」に諮ります。
審議会の委員は、知識経験者、各種団体の代表、市議会議員などで構成され、
6回の審議を経て、最終的な案を市長に答申しました。
これが総合計画の作られ方です。

さて、ここで問題です。
この総合計画に、市民の意見や要望はどのように反映されているのでしょうか?
「基本計画」の208ページに、「策定経過」が記されています。
それによると、市民アンケート、有識者アンケート、まちづくり懇談会、
パブリックコメントなどを行ったことが書いてあり、
形の上では、市民の意見を聞いたことになっているようです。
しかし、例えばパブリックコメントの募集にしても、
市民に対して、計画案の内容をほとんど周知していない状態で、
しかも策定終了間際に、アリバイのように公示したのが実際のところです。

総合計画に関するパブリックコメントが公示されたのは、
2007年2月25日号の「広報かぬま」紙上でした。
募集期間は3月9日までという短さです。
実質、13日間しかありません。
広報紙が回覧などで回ってくるのが遅い地域では、さらに短くなります。
これで、どのような意見が集まるというのでしょうか?
まして、総合計画の案は、市役所や出張所に行かなければ閲覧できません。
こんな短い期間で閲覧し、それに対して意見を寄せろというのは、
はじめから、意見など募集するつもりは無かった、と言われても仕方ないでしょう。
実際、寄せられた意見は、一件だけだったようです。

総合計画のような全体計画のほかに、個別の事業についても
不透明さを感じることがあります。
これは、市内のある学校での校舎改築に関する情報です。
学校側委員(教員・PTA・地域代表)と、教育委員会では、
より良い校舎を造るために、協議を重ねていたのですが、
教育委員会から提示された設計図を見た学校側の委員が、
ある奇妙なものに気付いたのです。

それは、校庭の片側の道路に面した部分が、
約10メートルほどのところで、なぜか線が引いてあるのです。
つまり、道路から10メートルの幅の部分が、校庭として使えないように書いてあるのでした。
委員が教育委員会に質問すると、返って来た答えはよく分からないものでした。
その道路周辺は、市で再開発を考えている地域らしいのですが、
道路から10メートルの部分も、その再開発に使いたいようなのです。
校舎改築とは関係の無い計画のために、10メートルも校庭を削られるのは
学校側としても不本意でしたが、計画内容によっては協力できないことも無い
ということなので、「一体どのような計画を考えているのか」と、
教育委員会側に訪ねるのですが、
はっきりした答えが返ってきません。
「それは企画のほうで考えているので…」といった調子なのだそうです。

そこで会議の席に企画の担当者を呼んで説明を求めたのですが、
担当者もはっきりとは言わないのだそうです。
「まだ正式に決まっていないので…」
という具合で、全然話が見えてこない。
学校側の委員も、しびれを切らして
「市に協力しないと言っているわけではない。でも、どんな計画なのか
教えてもらえなくては、協力のしようが無いではないか」と。
もっともだと思います。
企画の担当者は、困ったように「実は…」と、企画の大まかな話をチラチラと匂わせますが、
確信については、決してしゃべらなかったそうです。

結局、うやむやのまま時間切れで、10メートル校庭を削られる案で
押し切られたそうですが、学校側の委員には、不満が残りました。
あとで聞いた話では、地元の自治会にも、そんな計画については、
全く説明が無かったそうです。
一体、この計画は、誰が作っているのでしょうか?
そして、「市民の声」を聞く気があるのでしょうか?
今の鹿沼市政の閉鎖性を、象徴するような出来事だと思いました。

計画は役所内部で作り、市民の声は形だけ聞いたことにする。
市民の意見によって、計画を大きく変えるようなことは絶対にしない。
そして、計画が出来上がるまでは、いっさい外部に教えない。
今の鹿沼市の政策形成過程を一言でいうと、こういうことになるのではないでしょうか。
これのどこが「開かれた市政」なんでしょうか?

計画を作る段階から、積極的に市民に情報を公開し、
十分な議論を経て計画を作っていく。
そうした市政は、今の鹿沼市からは感じられません。

「情報公開」とは、何もオンブズマンに聞かれて、しぶしぶ出すだけではありません。
行政の側が、積極的に情報を開示し、意見を求める姿勢を示し
情報公開と民意を集約するシステムを構築しなければ、
いくら「どうぞご意見を」といっても、集まりようが無いのです。
アリバイ的な「開かれた市政」では、かえって性質が悪いと思います。
真の情報公開を強く求めたいと思います。


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テーマ: 政治・地方自治・選挙 -  ジャンル: 政治・経済
by 佐渡ケ島  at 21:57 |  開かれた市政 |  comment (6)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

Author:佐渡ケ島
鹿沼生まれ、鹿沼育ち、
今はサラリーマンをしています。
未来を担う子供たちのために
ふるさとの未来を、少しでも良いものにするために
何ができるのか日々思案中です。
鹿沼の宝を未来へ!

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